Event

シンポジウムのご報告 - Report for the Symposium

提供: せんだいメディアテーク 撮影: 越後谷出

2022 年 1 月 23 日 (日) に、「みんなの家」の意義と可能性を改めて考えるため、東北と熊本、及びいくつかの「みんなの家」 をオンラインで結ぶシンポジウムを行いました。コロナ禍の中、2 度にわたる延期を経てこの日を 迎えましたが、 関係者はもちろんのこと、参加者の皆様のご協力をいただいて無事開催することができました。東日本大震災から10 年、熊本地震からは5 年が過ぎた今「みんなの家ってなんだろう」というテーマのもとに、被災者の憩いの場という当初の目的から住民達のコミュニティを再生する施設として生き続ける「みんなの家」を通して、これからの公共施設に求められる役割や可能性について、計 20 名のパネリストで議論をいたしました。

● アーカイブ動画配信

東北会場の1部と2部、熊本会場の2部はこちらからご覧いただけます。

● イベント概要

開催日時 : 2022 年 1 月 23 日 (日) 14:00 ~ 17:00
登壇者 ( 順不同 ):
[ 熊本 ] 曽我部昌史 ( 総合司会)、桂英昭、末廣香織、塚本由晴、岡野道子、内田文雄、西山英夫、千葉学、山室昌敬
[ 東北 ] 伊東豊雄、山本理顕、妹島和世、柳澤潤 、近藤哲雄、大西麻貴、百田有希、アストリッド ・ クライン、久山幸成 、マーク ・ ダイサム、古林豊彦
参加人数 :
[ 熊本 ] ホテル熊本テルサ 無観客
[ 東北 ] せんだいメディアテーク 60 名
[オンライン参加]
Zoomウェビナー: 221名 (登録者:341名)
東北 Youtube 視聴者数 : 最大 100 名 (視聴回数 781 回 - 2022/2/1 現在 )
熊本 Youtube 視聴者数 : 最大 87 名 (視聴回数 501 回 - 2022/2/1 現在 )

● シンポジウムの様子

シンポジウムの冒頭には、仙台市前市長の奥山恵美子 氏をお迎えし、伊東と対談を行いました。東日本大震災の発生から、みんなの家第一号の「宮城 野区のみんなの家」ができるまでの経緯とその後の東北、熊本にわたる活動の拡がりについて、お話をされました。 仙台市は、震災発生時、一刻も早い支援として被災さ れた方々へ画一的な仮設住宅を作る事しか考えていな かったが、 伊東をはじめとする建築家が、 人々が集える 場所を作りたいという事を提案してきたことに驚きを持つと 同時に、その被災者の声に寄り添った提案に共感し、協力をして下さったことや、熊本県もその思いに応え、資金面、資材面のサポートをして下さった事などの経緯を伺う ことができました。
また、住民の皆さんは、建築家、施工者、また多くの協力者” みんな” が、自分たちのために心を砕いて作ってくれたことに感 動し、みんなの家が、被災された方々の再出発の場所となっているという言葉を頂きました。みんなの家の原点とは何かといった事を再認識させられるお話でした。

提供: せんだいメディアテーク 撮影: 越後谷出

● 今後の活動にむけて

ご参加頂いた方々に、アンケートを送付いたしました。 (459 名送付 )

ご回答から、我々は今後の建築、とくに公共建築のあり方と、みんなの家がつくりだした「人々が自分の家 (庭 ・ 場所) だと 感じる建築」というテーマをどう結びつけるのかという問いかけを続けていかなければならない事、 その新しい公共建築へのメッセー ジをみんなの家の活動を通じて、皆様にお伝えし、地域のコミュニティの核となるような建築を作り出していくことが必要と考えてい ます。 新しいみんなの家を作りたいという伊東のメッセージに対し、 御協力したい旨の御連絡もいただいており、そういった方々とも協力をさせていただき、今後のみんなの家のあり方を引き続き検討し、活動をさせて頂きたく思っています。

一方で、時間の制約や登壇者の人数や参加会場の多さなどで、深い議論に至らなかったというご指摘も頂いており、今後の同 様なシンポジウム開催の際の参考意見とさせていただきたいと思います。

同時開催の展覧会の様子

● 主催・共催・協賛・後援

主催 : NPO法人 HOME-FOR-ALL、熊本県 ・ 熊本アートボリス建築展 2021 実行委員会

共催 : 仙台市、せんだいメディアテーク ( 公益財団法人仙台市市民文化事業団 )

協賛 : 株式会社大林組、株式会社オカムラ、鹿島建設株式会社、カリモク家具株式会社、北野建設株式会社、サッポロ不動産開発株式会社、株式会社シェルター、清水建設株式会社、株式会社総合資格、株式会社竹中工務店、田島ルーフィング株式会社、株式会社丹青社、株式会社 T ポイント ・ ジャパン、戸田建設株式会社東北支店、株式会社ニュースト、マナトレーディング株式会社

後援 : 熊本日日新聞社、西日本建設新聞社、NHK 熊本放送局、熊本放送、テレビ熊本、熊本県民テレビ、 熊本朝日放送、エフエム熊本、FM791、NHK 仙台放送局、TBC 東北放送、仙台放送、宮城テレビ放送、KHB 東日本放送、河北新報社、朝日新聞社仙台総局、読売新聞社東北総局、毎日新聞社仙台支局、産経新聞社東北総局、日本経済新聞社仙台支局

2022.1.23 みんなの家シンポジウム - connecting Tohoku and Kumamoto 

HOME FOR ALL SYMPOSIUM ━ みんなの家って何だろう ━

2022年1月23日(日)  
1部: 14.00-16.00 2部: 16.00-17.00

東北本会場:せんだいメディアテーク
熊本本会場:ホテル熊本テルサ
※オンライン配信有り

2011年の東日本大震災の被災地では16棟、2016年の熊本地震の被災地では100棟余りの「みんなの家」がつくられました。それらの多くは仮設住宅団地の人々のコミュニティの場として利用されましたが、既に解体された家や移設され、再利用されている家もあります。

東日本大震災から10年、及び熊本地震からは5年が過ぎた今、「みんなの家」とは一体何だったのか、今後どのような可能性を秘めているのかを、熊本と東北をオンラインで結んで話し合うシンポジウムを開催します。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う、出演者やプログラムの変更、中止等に関することは本ページでお知らせします。

Charity Auction in 2018

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THANKS TO YOUR PARTICIPATION THE HOME-FOR-ALL CHARITY AUCTION!
WE RAISED AN AMAZING... 

¥5,265,000

All proceeds will go toward maintaining existing homes and preparing for disaster recovery initiatives.
A HUGE thank to all the artists and architects who generously donated such wonderful pieces,
the generous bidders and everyone that helped and supported the auction!

HOME-FRO-ALLチャリティオークションにご参加いただきありがとうございました。
売上総額は、大変嬉しいことに¥5,265,000となりました。

収益はみんなの家建設後の支援や、今後の被災地支援活動費として大切に活用させていただきます。
改めましてご参加いただいたアーティスト/建築家の皆さま、落札いただきました皆さま、
ご支援いただきました皆さまに心より感謝申し上げます。
今後ともHOME-FOR-ALLをどうぞよろしくお願いいたします。